（特集4）　「805/815」と800番台の送信管

新しく805、815を入手しましたので、紹介と併せて型名800番台の送信管をまとめてみました。型名800番台の送信管はメインページに登場するように、有名な物が数多くあります。この他、200番台もＷＥ製をメインとした送信管がありますが、古くて希少価値が高まり異常な程、高価になっています。

左からRCA「805」、Westinghouse 「813」、HALTRON 「807」、RCA「815」です。813と807は既に登場していますが、各真空管の大きさがおわかりと思います。

＜805＞

この球がどんな送信機に使われていたのかよく分からないのですが、設計は813なんかよりずっと古いようで、オーディオ分野で人気のある211と同じ構造をしている直熱３極管のようです。プレート損失が同じ125Wである813よりスリムな体型をしており、点灯した時のフィラメントが813より明るく見えます。

＜813＞

既にメインページに登場していますが、813はいつ見ても他のどの送信管よりもガッチリした作りです。使いにくいタマですが、使ってみたい有力候補です。

＜807＞

　6L6のプレートを頂上に出して耐圧
を高め、送信用にしたのが807である
のは言うまでもありません。C級増幅を
使うAM時代は活躍したのですが、
SSBが出現しリニア増幅するようになっ
てから回路設計が楽なグリッド電流を
流さないAB1級では2本パラレルで100W
出力が得られない（得ようとするとグリ
ッド電流が流れるAB2級で使用しなけれ
ばならない）ため、AB1級で効率の良い
6146/6146Bに座を奪われてしまいまし
た。写真は、HYTRON製の物。国産では
同じ807であっても「信号用」と書かれた
ものと「送信用」と書かれたものがありま
す。









＜815＞

新しく入手したニューフェイスです。
2E26と同等規格のビーム管を
２ユニット内蔵したタマ。というか
2E26より815の方が先に開発さ
れたので、815の半分を取り出し
たのが2E26と言うべきなんでしょう。
ご覧のように斜めにプレートが出
ているところが大変ユニーク。

＜800番台送信管の規格まとめ＞

800からスタートしますが、番号順と開発された順番は無関係のようです。うすい黄色で影を付けたものは当ホームページに登場する真空管です。下記の規格表は、ＣＣＳ（連続使用）とＩＣＡＳ（間欠使用）と混在しているものもあります。

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